MOMENTUM True Wireless 2の音質や使い心地を向上させたい!
今回は2020年に爆発的にヒットし、今なお売れ続けているフルワイヤレスイヤホンの名機Sennheiser MOMENTUM True Wireless 2の項目別辛口レビューと音質・使い心地を更に向上する方法をお伝えします!
- Momentum True Wireless 2の項目別評価まとめ
- 項目別の辛口レビュー!
- 音質と装着感の改善方法を解説!
- オススメのイヤーピースをご紹介
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2021年現在、市場には様々なイヤホンが流通している。
中でも現在の主流となっているのがフルワイヤレスイヤホンと呼ばれるもの。
フルワイヤレスイヤホンは、ここ1~2年で急激に市場に進出してきた。その原因は以下の2つが大きい。
- iPhone,Galaxyなどの主要スマホ市場のイヤホンジャック廃止
- 1万円以下から10万円前後のものまでさまざまな種類の物が市場に出回るようになった
そんな『フルワイヤレスイヤホン戦国時代』とも言える現代ですが、そのブームの火付け役ともいえるイヤホンが、今回ご紹介するSENNHEISER MOMENTUM True Wireless 2です。
今回は、2年以上使い倒してわかったメリット・デメリットを様々な項目ごとに分けてわかりやすく解説していきます!
Momentum True Wireless 2 項目別評価まとめ
まずは結論。以下の項目を設け、独断と偏見でわかりやすく5段階で評価しました。
音質 | ★★★★☆ |
装着感 | ★★★☆☆ |
持ち運びやすさ | ★★★★★ |
バッテリー | ★★★★★ |
操作性 | ★★★★★ |
ノイズキャンセリング | ★★★☆☆ |
外音取り込み機能 | ★★★★★ |
以上のような結果となった。
正直なところ、大きな欠点は見当たらなかった。しかしあと一歩、改善を望む点はいくつか見られた。
それではここから、さらに詳しく項目別に解説していきましょう。
項目別辛口レビュー
音質 ★★★★☆⇒イコライザーを調整しよう
- とにかく原音に忠実な音
- 癖が無く、ほとんどの人が違和感なく聴けるようカスタマイズされている
- 全てのジャンルに対応できるが、特にクラシック等、楽器の音を綺麗に聴きたい方には特にイチオシ!
- ボーカルの声がやや遠い(高音域のアーティスト程)
まず一番重要である音質に関して解説します。
ZENNHEISERが「とにかく音にこだわって作り上げた」と言うだけあって、音質に関しては至高の領域と言っていいでしょう。
一言でいうと、『とことんナチュラルな音』で。特別な装飾は一切施さず、極めて原音に忠実。
ありのままの音をそのまま耳に届ける事に特化した印象です。
本当にすぐそばで演奏してもらっているような没入感に浸れるよ!
一方で、やや物足りなさを感じる部分もあり、特に「ボーカルの声がやや遠い」のが少し気になった。
これは恐らく次で説明する、装着感が影響している部分もあるだろう。
特に、高音域の声が耳に届きにくい印象を受けた。
特に最近は、ボカロやアニソン、高音が特徴的な男性ボーカリストが数多く活躍している。
そのため、それらの楽曲を良く聴く人は、少しダイナミック感に欠けると感じるかもしれません。
改善策:イコライザーを調整する
改善策としては、イコライザーを調整する事を推奨する。
イコライザーの調整方法は以下の2通りがある。
Momentum True Wireless 2専用アプリのイコライザーを調整する
Momentum True Wireless 2は専用のアプリで様々な設定を変更する事が出来る。そのうちの一つにイコライザーがある。
操作方法は2パターン。
- 真ん中の点を上下左右に動かし調整する方法(画像左・中)
- 三つのゲージを上下に動かして調整する方法(画像右)
どちらも簡易的なものであるため、細かい周波数ごとに調整する事は出来ない。
その為、まずはこのイコライザーで調整を行い、それでも満足する音質が得られなければ、次のステップにトライするのが良いでしょう。
音楽再生アプリ内の設定からイコライザーを調整する
2つめの方法は、使用している音楽プレイヤー又はスマホアプリにの設定からイコライザーを調整する方法。
上記の専用アプリに比べて細かく設定が可能。
より音質にこだわりたい方はこちらを調整するといいでしょう。
ちなみに、筆者がおすすめするイコライザーを調節できる音楽アプリを以下に紹介します。
Spotify:音楽ストリーミング再生アプリ
説明不要の人気No.1音楽ストリーミング再生アプリ。
「設定→イコライザ→イコライザー」から設定できる。全てのアーティスト・楽曲に適応される。
ちなみに、Googleが提供しているYouTube Musicもストリーミング音楽再生アプリとして人気が高い!
どちらも月額1000円前後であるため、どちらにするか迷っている人も多いはず。
そこでSpotifyとYouTube Musicを徹底比較したので、気になる方は以下の記事からどうぞ。
YouTubeでも解説していますので、そちらも併せてご覧ください。
Poweramp:音楽再生専用アプリ
Powerampは、スマホに本体に保存された音楽再生専用アプリ。
Spotifyのように最近主流になりつつあるストリーミング再生は出来ない。
しかし、筆者自身も長年愛用し続けているアプリであり、操作性やUI、音質など非常に優秀!
勿論、高度なイコライザの設定も可能!
Spotifyに比べてより細かな周波数帯域ごとに調整可能。
さらにアーティスト・楽曲ごとにイコライザーのプリセットが保存できます!
そして再生機器(スマホ本体スピーカー・イヤホン・ワイヤレススピーカー等)ごとにもプリセットを保存できるため、それぞれに最適な音質で音楽を楽しむことが出来ます。
より高いレベルでとことん音質を追求したい方におすすめ!
装着感 ★★★☆☆⇒自分に合ったイヤーピースを探そう
装着感が、このイヤホンの最大のデメリットと言っていいでしょう。
ただ実際に耳に着けた時の感想は、人それぞれで異なるため一概には言い切れない。
しかし、フルワイヤレスイヤホンにおける装着感は、脱落・紛失のリスクに直結するためとても重要です。
このイヤホンのフィット感の不安定さの原因は、イヤホン本体の素材にあります。
本体が非常にサラサラしていて、とても滑りやすい。
さらに付属のイヤーピースも、反発性が高くさらさらした素材となっています。
特に冬の乾燥した時期にはとても煩わしく感じてしまいます・・・
前機種『Momentum True Wireless』に比べて小型化し装着感は向上しました。
しかし少しでもベストポジションから外れると、周囲のノイズを拾い本来の音質を発揮出来ないのが非常にもったいない印象です。
改善策:別売りのイヤーピースを検討する
改善策としては、別売りのイヤーピースを購入する事をオススメする。
筆者はAZLAのハイグレードイヤーピースがオススメです。
昨今、安価でコスパの高いイヤーピースが市場に溢れており、Amazonや楽天市場などで様々なものを購入できる。ただ、先述した様に、イヤホンの着け心地は個人差が大きい為、様々なものを試して自らに合ったものを探してみるといいだろう。
持ち運びやすさ ★★★★★
持ち運びやすさ・携帯性は文句なしの満点といっていいだろう!
まず、イヤホンを収納するケースが非常にコンパクト!
カバンやジーパンの小さなポケットにもすっぽり入るため、携帯性は抜群!
更に、ケースそのものがファブリック素材のようなもので出来ており、擦り傷などが非常に目立ちにくくなっている。
一方で、液体等の汚れがしみ込んでしまった際にはなかなか汚れが落ちにくいのが難点だ。
バッテリー ★★★★★
バッテリー持ちはフルワイヤレスイヤホンを検討するにあたって必ずチェックしておきたい項目!
やはりバッテリー持ちが悪いと、使用中に電池が切れてしまうリスクがある。
また、頻繁に充電する必要があると、それだけで利便性が落ちストレスの要因となってしまいます。
その点でMomentum True Wireless 2は「本体最大7時間+ケース最大21時間の計最大28時間」となっており、これは他社の同製品と比較しても非常に優秀な数値!
筆者は毎日、以下の様な用途で使用しています。
- 通勤(往復1時間半)
- 家事
- You tube鑑賞
- リスニング勉強
かなりハードに使い込んでいるが、これだけのバッテリー容量があれば、気が向いた時に充電する程度で常に使用する事が出来ます。
バッテリー残量を気にする事無く、ストレスフリーで音楽を楽しむことが出来るでしょう。
操作性 ★★★★★
イヤホン本体の操作は、イヤホン外側のロゴマークが入った銀色の部分をタッチする事で可能となっている。
この操作性が非常に優秀で、さらにアプリによって自由にカスタマイズする事が可能だ。
また、ノイズキャンセリングのON/OFFや、外音取り込みON/OFFなどの切り替えの際に、余計なアナウンスなどが入っていないのが良い。「ピッ」「ピピッ」などの電子音により直感的にわかりやすくなっている点も、他社のイヤホンと比べて非常に優秀な点だ。
ノイズキャンセリング ★★★☆☆⇒自分に合ったイヤーピースを探そう
完全に環境音をシャットアウトして音楽に没入したい!
勉強する際にできる限り騒音をゼロにしたい!
そういったユーザーにとって、このイヤホンのノイズキャンセリングは、やや役不足と言っていいだろう。
公式ページでも謳っているように、Momentum True Wireless 2のノイズキャンセリング機能は『パッシブ』と『アクティブ』の融合により成り立っている。
これは即ち、パッシブ(=イヤホン本体の遮音性によるもの)とアクティブ(=機械的に外部の騒音をカットする機能)のこと。
しかし実際は『パッシブ:アクティブ=8:2』程度の印象です。
つまり、イヤホンそのものの遮音性によるノイズキャンセリングの割合が非常に大きく、ノイズキャンセリングをONにしても、若干周囲の騒音がマシになる程度である。
特に騒音が高音域の音になるほど、しっかりと外部の音が耳に届いてくる。
しかしこれは、あくまで原音に忠実な音楽を楽しむための調整なのでしょう。
以下に、どのような音が聞こえやすいor聞こえにくいのかをまとめました。
- 例)雨天の外出時
-
- 聞こえにくい:雨が地面に落ちる「ザァーー」という音・電車の線路ノイズ
- 聞こえやすい:雨が水たまりに落ちる音や傘に当たる音・車のロードノイズ聞こえにくい:雨が地面に落ちる「ザァーー」という音・電車の線路ノイズ
- 例)電車のホームにて
-
- 聞こえにくい:一部の低音域の線路ノイズ
- 聞こえやすい:ドアの開閉音:放送アナウンス:エスカレータの稼働音
改善策:別売りのイヤーピースを検討する
着け心地の項目でも述べたが、やはり別売りのイヤーピースを検討する事が最も良いだろう。
なぜなら、先述した通り、本機のノイズキャンセリングは、パッシブシミング(イヤホン本体の遮音性)による割合が高いからである。
即ち、自分の耳にしっかりフィットし且つ遮音性が高いイヤーピースを導入する事で、飛躍的な遮音性アップが期待できるだろう。
外音取り込み機能 ★★★★★
最後に外音取り込み機能についてだが、「文句なし、満点」である。
- イヤホンワンタップ(設定により変更可能)で、ON/OFFの切り替えが可能
- 非常に綺麗に周囲の音が聞こえ、且つ音楽の音質も損なうことがない
以上の点から外音取り込み機能に関しては、これといった欠点は見当たらなかった。
安全の為に周囲の音もしっかり聞きながら音楽を楽しみたい方などにも自信をもってオススメ出来るだろう。
結論:イコライザーの調整はマスト!イヤーピースの同時購入がオススメ!
今回はSENNHEISER Momentum True Wireless 2について、評価項目別に詳しく解説しました!
- 項目別辛口レビュー
-
音質 ★★★★☆ 装着感 ★★★☆☆ 持ち運びやすさ ★★★★★ バッテリー ★★★★★ 操作性 ★★★★★ ノイズキャンセリング ★★★☆☆ 外音取り込み機能 ★★★★★ - 音質
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アプリのイコライザーを設定することで、自分好みにカスタマイズしよう
- 装着感
-
AZLAのハイグレードイヤーピースがオススメ
- 持ち運びやすさ
-
コンパクトでファブリック素材のケースが素晴らしい。文句なし満点。
- バッテリー
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「本体最大7時間+ケース最大21時間の計最大28時間」と必要十分。
- 操作性
-
非常に細かくカスタマイズ可能。余計なアナウンスが無いのが素晴らしい。
- ノイズキャンセリング
-
AZLAのハイグレードイヤーピースを装着することで改善しよう
- 外音取り込み
-
非常にナチュラル。操作もワンタップで使いやすい。
以上のような結果となった。
改めて、Momentum True Wireless 2にはこれといった致命的な欠点は認められなかった。
『原音に忠実な音質』『ストレスフリーな操作性』『小型サイズによる携帯性の高さ』など、フルワイヤレスイヤホンとしての完成度は非常に高く、まさに2020年の名機の称号にふさわしい一台であろう。
唯一の欠点である装着感も、イヤーピースの購入により、ローコストで大幅な改善が期待できるが、2022年5月発売の Momentum True Wireless 3の改善に期待したい。