みなさんこんにちは、まろんです。
今回は、最近よく聞く「代替肉」について解説します!
代替肉って何?培養肉とか植物肉って言葉は聞いたことあるけど・・・
僕は今食べてる肉が美味しくて大好きだよ!そんな化学的な肉を作る必要があるの?
こういった疑問にお答えします!
今のお肉でも十分美味しいですし、「培養肉」とか言われると、なんだか化学的な添加物モリモリって感じで、味や健康面でもちょっと心配ですよね・・・。
そんな皆さんの疑問や不安を、わかりやすく・詳しく解説してきたいと思います!
この記事を読むと、代替肉に関する印象が180°変わりますよ!
植物肉に関する詳細記事はコチラ!
また、筆者の【植物肉実食レポート】は以下の記事をご覧ください。
*この記事では、以下の文献を参考にしています
- 2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ ピーター・ディアマンディス 他 著
- 培養⾁⽣産技術の課題と今後の展開 三井物産戦略研究所
- 代替肉と培養肉に関する調査研究 川島啓・五十嵐美香(一般社団法人日本経済研究所)
そもそも『培養肉』・『植物肉』とは
培養肉とは
培養肉とは、「人工的に細胞を培養する事で生産された肉」のことです。
細胞採取以外では、牛などの家畜を用いることなく人工的に肉を生産する事が可能です。
つまり、食用肉を生産する為に、大量の牛・豚・鶏などを殺す必要がなくなり、それに伴い、肉の生産にかかる費用やや土地、水や二酸化炭素排出などの環境への影響などの大幅な削減が期待出来ます。
植物肉とは
植物肉とは、「既存の大豆といったたんぱく質等を多く含む植物を加熱調理、加工して肉形状にして生産する肉」の事を指します。
つまり名前の通り、植物由来の物から、調理加工によって作られた肉の事を、植物肉といいます。
ちなみに植物には、私たちに必要なあるエネルギーを生成する能力が備わっています。
それは、私たちのエネルギーの源、炭水化物(糖類)です。
植物は、光合成により炭水化物を生成する能力を備えており、太陽光による光合成は、この炭水化物を生成する唯一の方法なのです!
この能力が植物に備わっているからこそ、食物連鎖が成り立ち、私たちが食べる穀物などに豊富なエネルギー源が蓄えられているのです。
そもそも何故『代替肉』が必要なの?
ここで、衝撃の事実をお伝えします。
現在、地球上の居住可能地域の約半数が農地であり、そのうちの大部分(約80%)が牧畜として利用されています。
さらにこれは、地球上の利用可能な土地の25%を占めています。
また、現在の食肉生産工程は、環境への影響も非常に大きいです。
食肉生産には、世界の水使用量の70%が使われています。また、温室効果ガスの排出量の14.5%を占めており、森林破壊の主な原因となっています。
すなわち、現在の家畜による食肉生産を続けていると、将来的に必要な食肉量に土地・水・環境問題等が対応出来なくなるのは必至といえます。
従って、培養肉や植物肉といった新たな食肉の生産技術が注目されているわけです。
『培養肉』『植物肉』の利点・欠点
『培養肉』の利点・欠点
利点
- 環境への負荷が大幅に減る
- 現在の牧畜や植物肉と異なり、気候変動の影響を受けにくい
- 国や地域の制限が無く、設備が整えばどこでも生産可能
- 栄養素をコントロール出来る
上記の様に、培養肉の持続的な生産・安定供給が実現可能になれば、得られるメリットは非常に大きいです。
環境への影響に関しては、土地・水・温室効果ガス(二酸化炭素)、電気の使用量の大幅な削減が見込まれ、地球温暖化の改善に大きく寄与するでしょう。
また、培養液に含まれる養分をコントロールする事が出来れば、食肉に含まれる栄養素をコントロールする事が可能になります。たんぱく質を増やし、ビタミンを加えたり、不要な飽和脂肪を減らしたり、なんてことが出来るようになるかもしれません!
欠点
- 細胞採取・細胞培養及び培養肉の生成が煩雑
- 現段階では、培養肉が非常に高価
- 培養肉の市販化には至っていない
培養肉は得られるメリットが大きい反面、安定した生産・供給は非常に難しく、実用化には現在では至っていません。特に、培養液の生成が非常に煩雑で、量産化技術にまだまだ課題があり、非常にコストがかかります。
しかし、これらの問題は近い将来解消されていくと見込まれており、さまざまな大企業・スタートアップ企業がこれらの課題に尽力しています。
培養肉が家庭の食卓に当たり前に並ぶ日は、そう遠くないかもしれません。
『植物肉』の利点・欠点
利点
- 培養肉に比べて生産工程が容易
- 既に市販化されている
培養肉と比較して、植物肉の生産工程はシンプルで用意です。植物に既に含まれている栄養素を加工・調理して生産する為、栄養素を培養液といて作り出す培養肉と比べて容易に生産する事が出来ます。
それに伴って、生産コストも大幅に削減出来るため、植物肉は既に市販化が実現しており、アメリカの多くのレストランや中国のスターバックスなどで販売されています。
また、日本でも「フレッシュネスバーガー」や「モスバーガー」などの飲食店、「丸太食品」や「大塚食品」などの国内企業などが植物肉を使用した商品の販売を実施しています。
欠点
- 大豆を中心とする植物由来の食料調達において、気候の変動が安定供給に影響する
- 大豆の生成から食肉としての生産まで、1~2年かかる
- 現状はチキンナゲットやハンバーグのみの販売に留まっている
植物肉は文字通り、大豆などを中心とする植物を元に肉の生産を行う。その為、国や地域、土地の気候の影響を受けやすく、生産を行う場所に一部制限があります。
また、植物肉は既に市販化されていますが、現状はチキンナゲットやハンバーグなどの「柔らかい肉」の生産に留まっています。
代替肉の今後の展望と期待
培養肉・植物肉共に、今後さらなる研究開発が進めば、人口増加や環境問題の対策に大きく寄与する事は間違いないでしょう!
現状、課題も多く残ってはいるが、様々な大企業の参入や、代替肉に関する規制の確立が加速しており、安心安全を重視する消費者の需要性も徐々に高まっていくと考えられます。
私たちの食卓に、当たり前の様に代替肉が並び、必要な栄養素を必要な分だけ摂取する事が出来る未来も、そう遠くないかもしれませんね!
植物肉に関する詳細記事も、是非合わせてご覧ください!